12月3日深夜、父親がえずいて咳込み苦しそうにしている
さすがに母親も自分も目が覚めた
慌てて父親にかけより、大丈夫?吐くの?吐きそう?と聞くと頷く
介護ベッドを起こしとりあえず近くにあったゴミ箱に吐かせるがなかなか吐き出せない
痰が絡んで苦しかったようで何度も吐き出す
ようやく落ち着いた
横になっていて吐き出せずに窒息なんて事も考えるとゾッとした
父親にもう吐き気は大丈夫かい?と聴くと
病院に行く…病院に行く…
そう、昼間約束したんだ
もう1回吐いたら病院に戻るって
ホントに病院に戻るの?いいの?
頷く父親
じゃあ、救急車呼ぶよ
頷く父親
この時深夜3時とかだったか
心臓バクバクしながら119番
父親が末期癌である事、◯◯病院に入院していたが一時的に退院して家で介護している事、吐いて苦しそうにしていた事、いつでも病院に戻ってきていいという話になっている事等を伝え、支度して救急車の到着を待つ
救急車が近づいてくる
心臓がバクバクいっている
道が狭く少し離れた所に停まったので救急車まで走って行き、救急隊員を家まで誘導する
父親がストレッチャーに乗せられ救急車へ
母親と自分も支度して戸締り確認、急いで救急車へ乗り込む
救急隊員に事の経緯を説明し◯◯病院に搬送してほしいと伝える
病院と連絡が取れ、サイレンを鳴らしながら走り出す
病院に着くまで父親を励まし手を握っていた
病院に着き父親が運ばれ、母親と自分は別の入口から入る
検査している間に、また入院の手続きをして待つ
しばらくすると看護師2人が来て状態を聞く
腹水が溜まってきていてお腹が少し膨らんているとの事
家では気付かなかった
父親を病室に運ぶ途中、手を握って励ました
父親を見送り、また入院の説明を受けて手続きをし病院を出る
時計を見ると5時過ぎか
救急車に乗ってきたので帰りの足がない
最寄りのタクシーを呼ぼうと電話するが出ない
調べると営業時間外だった
他のタクシーを呼ぼうとすると母親が
いいよ、歩いて帰ろう
歩いたら50分くらいかかるよ!?
それくらい大丈夫だよ
結局母親と歩いて帰る事になった
寝不足もあり、精神的な疲れもあり、まだ暗く寒い帰り道はとても厳しかった…